改年(かいねん)
「改年」とは「年号が新しくなる”改元”、お正月である1年の初めの”新年”や”新春”の事」です。お正月よりも年号が替わる時に使われる印象が強い「改年」なので、「新春」という意味がある事に驚いた人もいると思います。かく言う私もそんな一人で、日本語の奥深さを改めて思い知らされた「改年」の解説となります。
改年の意味とは
「改年」の意味は以下の通りとなります。
(1)年が改まる。改まった年。改元。
(2)新年。改歳。1年の初め。新春。
「改年」は文字通り「年が改まる」から「年が変わって新しい年」になる事なので、主に二つの意味として昭和から平成や平成から令和のように年号が替わる「改元」と、新年や新春としての新しい年を迎える「1年の初め」になります。前者である「改元」で「改年」を使用し、「1年の初め」は「新春」や「正月」と使い分けをするのが多いようですが、実際にはどちらでも「改年」で問題ありません。しかし、敢えて混乱するのを避ける為に世間に従った方が無難でしょう。また「改年」は「年始にあたって交わす祝賀」の「改年の御慶(ぎょけい)」としての使われ方もあります。
改年の由来
「改年」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては平安時代の貴族・儒学者の藤原明衡による往来物「明衡往来」(11世紀中頃)などに文言が記されています。
改年の文章・例文
例文1.改年されると気が引き締まりやる気が出てくる。
例文2.叔父から年賀状が届き、新春のあいさつの冒頭で新年が改年となっていて、これはどのような意図があるのか正月早々に頭を抱えた。
例文3.年号が平成になった時はまだ子供だったが、令和に改年された時も感覚はまだ子供のままで我ながら情けない。
例文4.無事に改年されたので、寒空の中で今から初詣に出掛けてくる。
例文5.東京五輪が終了したと思ったら改年を迎え、感覚的にはあっという間にワールドカップが開催しスポーツ好きにはこれほど堪らない事もないだろう。
「改年」を使った例文となります。
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改年の会話例
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明日で新年がやって来るのか。こうしてみると、1年はあっという間だな。
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来年はもっと早く感じるわよ。
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うそ、何で?
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年を取ってくると、それだけ1年が早いのよ。だから私になるともう、改年なんて何とも思わなくて日常よ。日常。
大晦日の中年夫婦の会話となります。
改年の類義語
「改年」の類義語には、「元朝」「開年」「新春」「元日」「正月」「改号」「改名」などの言葉が挙げられます。
改年の対義語
「改年」の対義語には、「極月」「大晦日」「年末」「大晦日」「年末」などの言葉が挙げられます。
改年まとめ
「改年」は年が改まる事で「年号が替わる」と「新年を迎える」という二つの意味があります。昭和から平成や平成から令和になる事と、また新年になるのはどちらも時代が変わるとも受け取れるので、そこから「改年」となります。