腕に縒りをかける(うでによりをかける)
「腕に縒りをかける」とは「自分の技術などを十分に発揮して物事に取り組む強い意気込み」です。普段もある程度は自信があるがさらに気合を入れて臨む事が「腕に縒りをかける」で、例えば料理ならいつも以上に美味しいご馳走がなら並ぶと想像できます。
この記事の目次
腕に縒りをかけるの意味とは
「腕に縒りをかける」の意味は以下の通りとなります。
(1)腕前を発揮しようと意気込む事。
(2)自分が持ち合わせる技術・技量・能力を全て注ぎ込む。
”腕”は「技術や能力などの喩え」「肩から手首までの部分」、”縒り”は「複数の糸を捻じり合わせて1本にする」で、文字通り取れば「自分の技術などにさらに手間暇をかける」のが「腕に縒りをかける」です。これは”縒り”とは糸を捻じり上げて強度を上げる事なので、自分の能力に対してさらに時間をかけていつも以上に真剣に取り組むといったニュアンスになります。よって、いつもより意気込みがあるや全力を出すという意味が「腕に縒りをかける」にはあります。最も有名なのは「腕に縒りをかけて料理を作る」で、逆に言うならそれ以外ではあまり見かけない表現ですが、例えば手先の器用さなどの巧みさが問われる際には用いる事もあります。
腕に縒りをかけるの由来
「腕に縒りをかける」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代中期に流行った俳諧の一つ「雑排」の「太箸集」などに文言が記されています。
腕に縒りをかけるの文章・例文
例文1.日曜になると腕に縒りをかけて一週間分の料理をまとめて作りあげ、誰とも会話をせず独りで平らげる生活があまりにも侘しい。
例文2.職人が腕に縒りをかけ精密な工芸品を作り上げるが、その技術では食っていけないので中国や中東の国々が奪い取ろうと狙っている。
例文3.「腕に縒りをかけて作るから、ちょっと待っていて」と言った後にレンジの音が聞こえるのに、絶対に冷食だと認めない彼女を最近は信じられなくなっている。
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例文4.職場近くの定食屋は店主が腕に縒りをかけた絶品ランチがワンコインで食べられる人気店だ。
例文5.「腕に縒りをかける」と先輩の筋肉マッチョが筋トレを始めたが、怒らせると怖いので使い方を間違っていると告げられず、取り敢えず「もっとヨリをかけて」「ヨリが甘い」と掛け声をかけてこちらもトレーニングに協力しているフリをした。
「腕に縒りをかける」を使った例文となります。
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腕に縒りをかけるの会話例
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正月が迫ってきたね。
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今年は腕に縒りをかけるわよ。
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それってお節を奮発してご馳走を作るの?
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はっ? 何を言っているのよ。通販お節選びに腕に縒りをかけるに決まっているでしょう。お節を手作りって、食品メーカーに失礼よ。
手作りお節を拒否する妻という内容です。
腕に縒りをかけるの類義語
「腕に縒りをかける」の類義語には、「張り切る」「気合を入れる」「積極果敢」「全力を懸ける」「粉骨砕身」「獅子搏兎」などの言葉が挙げられます。
腕に縒りをかけるの対義語
「腕に縒りをかける」の対義語には、「手抜き」「手を抜く」「遊び」「不真面目」「それなり」「いい加減」などの言葉が挙げられます。
腕に縒りをかけるまとめ
「腕に縒りをかける」は真剣になってきちんと腕前を発揮する事であり、またそんな強い意気込みとなります。特に手料理に対して使う事が多く、「腕に縒りをかけてご飯を作った」といった形が最も有名な一つとなります。