骨肉相食む(こつにくあいはむ)
「骨肉相食む」とは「親子・兄弟・親戚など血縁者同士の激しいトラブル」です。お金というのは人を狂わせるだけに遺産相続の機会が訪れると、親子や兄弟でも豹変する事態になり兼ねます。誰にいくら相続させるのかは曖昧となる事も多く、1人でも不平等と思えば何かの拍子に「骨肉相食む」で大騒動に陥るのです。
骨肉相食むの意味とは
「骨肉相食む」の意味は以下の通りとなります。
(1)肉親同士の争い。親子兄弟や肉親同士が争う事。
(2)血の繋がった者同士が互いに食い合う事から、親子や兄弟のいがみ合いや争いの事。
(3)「骨肉相食」も同義。
”骨肉”は「骨と肉」「肉体」「血縁関係者」「血の繋がった親子や兄弟」、”相食む”は「互いに食い合う」「(血縁者同士が)互いに争う」で、親族や親子など血縁者同士のトラブルや揉め事が「骨肉相食む」です。遺産相続などで親子や兄弟が醜い骨肉の争いをするのは何もドラマや小説の話ではなく、かつての古代中国から現代の日本でも脈々と受け継がれています。そんな肉親間の激しい争いが「骨肉相食む」で、日本では同じ意味の「骨肉の争い」とした方が有名ではないでしょうか。
骨肉相食むの由来
「骨肉相食む」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては明治時代の漢語辞書「布令字弁」(1868年〜1872年)などに文言が記されています。
骨肉相食むの文章・例文
例文1.10年振りに再会したばかりの弟と妹は挨拶もなしに両親の遺産を巡って骨肉相食むバトルを始め、これには草葉の陰で見守る母も驚いたに決まっている。
例文2.芸能人が亡くなったら死因や功績よりも、今後の骨肉相食む様子こそマスコミには詳しく報道してもらいたいものだ。
例文3.隣の豪邸では今日も骨肉相食むが始まったようで、遺産を巡って卑しい怒号が近所中に響き渡るが、それを餌に飲む酒を楽しみにする自分も相当な鬼だ。
例文4.歌舞伎役者が得意気にバラエティやドラマに出演していると、週刊誌を賑わせた骨肉相食むお家騒動は収まったのか、それとももっと金が必要なのかと疑問を問い掛けたくなる。
例文5.マルチやネズミの親分はカモを食い漁るのは得意だが、自分の肉親が骨肉相食む状態になると狼狽えるようで、得意のマインドコントロールも息子や娘には通用せず「我が家が平和になるように」と神頼みをするのだから笑える。
「骨肉相食む」を使った例文となります。
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骨肉相食むの会話例
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来週、実家に帰るんだけど…、帰りたくないわマジで。
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どうして嫌なんですか?
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親戚が集まってバチバチやるからだよ。先祖代々の土地を今度どうするか? それの決着をつけないとならなくて、昔は優しかった叔父さんや伯母さんなんて、口を開けば金、金、金でもう人間不信になるって。
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そんな骨肉相食む状態なんですか? 資産家一族というのも結構大変なんですね。
実家での親族を巻き込んだ土地相続問題に頭を痛めるサラリーマンという内容です。
骨肉相食むの類義語
「骨肉相食む」の類義語には「骨肉相争う」「家族喧嘩」「血で血を洗う」「兄弟牆に鬩ぐ」「同属嫌悪」「近親憎悪」「内輪揉め」などの言葉が挙げられます。
骨肉相食むの対義語
「骨肉相食む」の対義語には「家族円満」「同気相求」「同気相求む」などの言葉が挙げられます。
骨肉相食むまとめ
親子兄弟や親戚同士などが遺産などを巡って激しく争うのが「骨肉相食む」です。血が繋がった同士ほど一旦いざこざに発展すると収拾がつかなくなって激しさが増すのは良くある事で、そんな「骨肉の争い」と同義になるのが「骨肉相食む」です。