「その手は桑名の焼き蛤」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説！

その手は桑名の焼き蛤(そのてはくわなのやきはまぐり)

｢その手は桑名の焼き蛤｣とは｢三重県桑名市の名物焼き蛤に”食わな”を掛け合わせた言葉遊びで、そのやり方に騙されないと余裕からのシャレ的な返答｣です。大人に成ると冗談に対してムッとして本気で返すのは子供染みていると、詰まらぬ冗談を言った張本人よりも嫌われたり立場が悪くなる事もあります。ですから度量を大きく見せたり、その場に人が集まっているなら尚更空気を大事にして和ます返事をするのが無難なのです。そんな事からも｢その手は桑名の焼き蛤｣とは実に言い得て妙な返事ではないでしょうか。

その手は桑名の焼き蛤の意味とは

｢その手は桑名の焼き蛤｣の意味は以下の通りとなります。
　(1)｢食わな(い)と地名の｢桑名｣を掛け合わせたシャレで、そのやり方には騙されない事。
　(2)三重県桑名市の名物･焼き蛤と｢食わな｣からなる言葉遊びで、上手い事には騙されないやその手には食わないという意味で口にする冗談的な返答。
”桑名は｢三重県北部に位置する都市名｣、”焼き蛤”は｢殻付き蛤を焼いた料理｣｢桑名市の名物｣で、”食わな”と”桑名”を引っ掛けた言葉遊びのようなシャレが｢その手は桑名の焼き蛤｣です。桑名の名産品である焼き蛤は絶品なだけに、逆に怪しいや警戒心からの｢上手いやり方に騙されない｣や｢その手には食わない｣となります。その一方で、これは飽く迄も江戸時代が発祥とされる言葉遊び(洒落言葉)から誕生したシャレのようなものなので、正確な意味を把握して一言一句間違わないように使うというより、知人友人同士など気を遣わない間柄で冗談などを言い合う流れで口癖のように使います。例えば、相手が突拍子もない儲け話を言ったら、聞き手は騙されないとして｢その手は桑名の焼き蛤｣と突っ込みのように返事をするのです。

その手は桑名の焼き蛤の由来

｢その手は桑名の焼き蛤｣の由来は江戸時代に誕生した庶民の習俗や言動をまとめた｢洒落本｣の｢品川楊枝｣となります。

その手は桑名の焼き蛤の文章・例文

例文1.政府やマスコミ御用達の医者がワクチン接種を促すほど、その手は桑名の焼き蛤と思ってしまうのは自分だけではないはずだ。
例文2.旅行業界になぜ手厚い支援をするのか疑問だが庶民にとっては旅行をするのが最大の息抜きなので、不満から政府批判に繋がるのを恐れての策なのは見え見えだが、それでも大勢はその手は桑名の焼き蛤とすら思わず涎を流し尻尾を振って喜び選挙で票を入れてまた長期政権が誕生する。
例文3.フリマやキャッシュレス決済などのアプリを運営する会社は100円程度のポイントをばら撒いては個人情報を入手するのに躍起だが、ちょっとあまりにも姑息だと著名人が団結してその手は桑名の焼き蛤と批判してもらいたい。
例文4.散々浮気をして会見すら逃げ通してきたのに、時間が経てば何となく許されてOKな風潮にはその手は桑名の焼き蛤と、所属する事務所に嫌味を言いたくなる。
例文5.EV車は明らかに欠陥だらけで普通の家電とは非なる存在なのになぜか自動車評論家は大絶賛するが、だいたい軽自動車以外は売れない貧しい日本で燃費も悪く壊れやすいEVが普及する訳もないのに、真顔で静寂性や加速感を絶賛して購買意欲を掻き立てるマルチまがいなやり口にその手は桑名の焼き蛤と何度もツッコミを入れたくなる。
｢その手は桑名の焼き蛤｣を使った例文となります。

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その手は桑名の焼き蛤の会話例

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  やっとW杯が終わったら、今度はWBCばかりマスコミが取り扱う事…。広告代理店は少しは大人しくしていられないのかって思わない？
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  五輪の談合が取り沙汰されて、普通なら静かにしていようとなるはずなのに、次から次へと国民を洗脳する事が大好きで大好きで…。
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  野球の世界一を決める大会でーす。だから、庶民はニコニコクレジット払いで大型テレビに関連グッズを買って、一緒に日本代表を応援しようというアピールがウザいわー。
• 

  もうさ、その手は桑名の焼き蛤よね。そんなに野球の代表チームを応援したいなら、社員は給料の一部を強制返納して日本代表に注ぎ込めばいいじゃない。

W杯やWBCを宣伝する代理店に不満が露わとなる内容です。

その手は桑名の焼き蛤の類義語

｢その手は桑名の焼き蛤｣の類義語には｢その手は桑名の四日市｣｢烏賊の手は食うてもその手は食わぬ｣｢身構える｣｢眉に唾を付ける｣｢石橋を叩いて渡る｣などの言葉が挙げられます。

その手は桑名の焼き蛤の対義語

｢その手は桑名の焼き蛤｣の対義語には｢術中にはまる｣｢罠にかかる｣｢敵の思うツボ｣などの言葉が挙げられます。

その手は桑名の焼き蛤まとめ

騙されない、警戒するといった意味になるのが｢その手は桑名の焼き蛤｣です。元々が洒落から誕生した言葉な事からも、力の抜いて冗談っぽく使うのが正しいようです。本当に騙されたら憤りからこんな洒落を言える心境にはならないので、冗談を言うだけの余裕がまだあるとも解釈できます。