耐久試験(たいきゅうしけん)
「耐久試験」とは「製品がどのぐらい長時間稼働や連続使用に耐えられるのか調べる安全性テスト」です。どんなに高性能や画期的な製品であっても、耐久性が皆無なら消費者は受け入れませんし、何より製造側である企業が発売しません。ですから、製品開発と同じやそれ以上に大事となるのが「耐久試験」なのです。
耐久試験の意味とは
「耐久試験」の意味は以下の通りとなります。
(1)コンピューターのシステム開発における総合的判断「システムテスト」において、長時間の稼働に耐えられるか検証する試験。
(2)製品やシステムの品質や不具合などをチェックする安全性試験の一つで、長時間の連続使用や衝撃・振動などからどの程度耐えられるか調べるもの。
(3)「耐久テスト」も同義。
”耐久”は「長く持ちこたえる」「長持ちする」、”試験”は「テスト」「検査」「入学や入社などの採否を決める為に学力などから判断や評価する事」で、長時間に渡ってどのぐらい持ちこたえるかのテストが「耐久試験」です。一般的には様々な製品開発や製造現場のものづくりの場で発売前の自社製品の信頼性を確かめる目的から、衝撃・振動・汚れ・温度変化・水入り等々からどの程度基準をクリアーするか調査します。例えば、衝撃なら力を与える大きさや角度や回数に環境条件なども加味して、総合的に判断をするようになっています。また基本的には同じ考えですが、IT用語の「耐久試験」となるとプログラムのシステム開発の一環としてシステムの品質チェックになり、長時間の連続使用や衝撃・振動などからどのぐらいまで耐えられるか調べる試験です。これらは当然ながら壊れ難く耐久性高い方が望ましいですが、あまりにも追及して価格が高くなったり製造現場が混乱したり納品まで時間が掛かるのも問題ありなので、最適なバランスを取るのが重要となります。
耐久試験の由来
「耐久試験」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては「耐久」はイギリス人作家・サミュエル・スマイルズの著書「自助論」を訳した「西国立志編」(1870年)など、「試験」は江戸時代後期の翻案化学書「舎密開宗」などに文言が記されています。
耐久試験の文章・例文
例文1.大企業に就職できて気楽な耐久試験の部署に配属されたら、これほど嬉しい事はない。
例文2.日本製品は耐久試験では中国メーカーを上回ると思うが、価格に見合った性能とすれば今や太刀打ちは不可能だろう。
例文3.1日中実験室に籠って誰とも会話をしないで耐久試験を繰り返していると、人間嫌いに拍車がかかり今や鬱病の一歩手前である俺の心の耐久性を医者に診てもらいたいぐらいだ。
例文4.耐久試験で悪い結果が出てもOKとして、開発部の苦労を慮っていたら新車のリコールが続出して世間と上層部に迷惑を掛けた。
例文5.落ちぶれた日本企業は信用がないので、耐久試験を行う性能判断の測定器機そのものが不具合やエラーだらけな気がしてならない。
「耐久試験」を使った例文となります。
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耐久試験の会話例
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明日から耐久試験が続くから、多分帰りは遅くなる。
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そう、分かったわ。ところで今度はどんな製品なの?
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確か中東に輸出する精密機械で…、ごめん社外秘の国家機密だからこれ以上は言えないんだった。
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それってヤバくない? もしかして世界を震撼させる事に加担していたりしていないよね?
戦争に関係する部品製造に夫が関わっているのではと心配する妻という内容です。
耐久試験の類義語
「耐久試験」の類義語には「耐久性試験」「システムテスト」「ロードテスト」「負荷テスト」「ロングランテスト」「検証テスト」「疲労テスト」「安全性試験」「耐圧試験」などの言葉が挙げられます。
耐久試験の対義語
「耐久試験」の対義語はありません。補足として「耐久」の対義語はなし、「試験」の対義語は「試行」「本番」「実戦」などになります。
耐久試験まとめ
製品を完成させる為に絶対に欠かせられないのが「耐久試験」で、品質を確かめる云わば最終確認として長時間の連続使用や衝撃などの負荷に対してどれぐらい耐えられるのか調べます。IT分野の場合はシステムなどが長時間稼働させても問題がないのか調べる事になります。