トリビュート(Tribute)
「トリビュート」とは「亡くなったアーティストや現存する有名バンドの音楽貢献度に感謝や尊敬から、曲をカバーしたりライブを開催する事」です。ビートルズというと興味を示さないZ世代も、同年代のバンドがビートルズそっくりのパクり曲を披露すると大絶賛をしてYouTubeやSpotifyで必死になって聴き入るのは実に不思議な現象ですが、これが世代間の断絶なのでしょう。ネットで検索すれば一瞬で「トリビュート」や「オマージュ」という体のパクりだと判断できるのに、頑なにオリジナルの存在を認めず自分達の信じるものが正義だと疑わないのです。
トリビュートの意味とは
「トリビュート」の意味は以下の通りとなります。
(1)英語表記「tribute」の直訳から「感謝や賞賛の気持ち」や「賛辞」や「捧げ物」などの事。
(2)賞賛や賛辞といった意味から、特に音楽用語として亡くなったアーティストや有名バンドへの感謝としてアルバムやライブなどの名称で使ったり、又は演奏や曲を称えたりカバーする際に用いる表現。
「トリビュート」は英語表記「tribute」で、直訳した意味は「感謝や賞賛の気持ち」や「賛辞」や「捧げ物」となります。このまま感謝等々で普通に使うこともありますが、特に日本においては音楽用語といえるぐらいに「トリビュートアルバム」や「トリビュートバンド」や「トリビュートライブ」といった形で使われるのが一般的です。洋楽であるロックやポップミュージックの世界は体育会系とはまた違った独特な縦社会というか音楽の先人を大切にする文化があり、売り上げもありますがそれよりも現在に大きな影響を与えた偉大なアーティストやバンドを称賛するところがあります。ですから例えば大物アーティストが亡くなったら、レコード会社や音楽ジャンルの垣根を越えて様々な年代のバンドやアーティストが集まってライブを開催したり、或いはカバーアルバムを発売するなどがあります。これを「トリビュートライブ」や「トリビュートアルバム」といい、有名どころではビートルズやクイーンやジミヘンドリックスなどの関連作品やライブが該当しますが、厳密には「トリビュート」は単なる言葉なので素人ミュージシャンが地方の小さなクラブで開催したライブを「ビートルズトリビュートライブ」と銘打ってカバー曲を披露するのもありなのです。さらに深堀りすると、1990年代の頃までは「トリビュート関連」の作品やライブも多く、それは亡くなったベテランバンドやアーティストは若いファンを新規で獲得してCDセールスに繋げるなどの目論見もあったのですが、ネットが普及をしてCDが売れない時代になり、YouTubeだけで再生回数が多いアーティストは実は演奏がダメやライブが苦手、ファンベースもあまりにも違いすぎるといって点からあまり「トリビュートライブ」が開催されず、アルバムも発売されない傾向になっています。
トリビュートの由来
「トリビュート」の由来は残念ながら不明です。音楽作品としては1952年にジャズピアニストのオスカー・ピーターソンが発表したジャズアーティストのデューク・エリントンへの敬意から全曲カバーしたアルバム「Plays Duke Ellington」が世界初の「トリビュートアルバム」とされています。
トリビュートの文章・例文
例文1.ジョンレジェンドとルーツのトリビュート作品よりも声優の主題歌やアイドル曲の方が何十倍も売れるのだから、それは何を言っても音楽的には正反対で無意味でしかないと思える。
例文2.英米もエドシーランやテイラースウィフトばかり売れてグラミーを受賞する音楽後進国となりつつあるのだから、日本のアニメ崇拝な音楽文化の方が単純で逆に良いとも思えるが、それでもアニメの場合はトリビュートライブは版権から開催が難しいだろう。
例文3.どこから見ても90年代のイギリスで売れたバンドをパクったトリビュートバンドにしか見えないが、日本の場合は髭を生やして愛だ恋だと騒いで中高生が喜ぶフレーズを歌詞中にねずみ講のよう増殖させ、後はSNSの映りだけ良ければヒットするのだから実に容易い。
例文4.日頃の家族からの協力にトリビュートしようと、回転寿司を御馳走した。
例文5.ビートルズのトリビュートバンドを観ようと新宿を訪れたが、途中で半グレに捕まってワンボックスカーの後席に引きずり込まれ袋叩きに合い、車内ではヘルタースケルターが大音量で掛かっていたところで記憶が途切れた。
「トリビュート」を使った例文となります。
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トリビュートの会話例
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明日だよ。明日…。長かったー。発売が延期に次ぐ延期で…。
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このまま発売中止になると思ったものね。
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それが二転三転して、やっと明日発売。このトリビュートアルバムなら、亡くなった本人も草葉の陰から喜んでいると思うし、遺族も納得だろう。
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ところで、オリジナルアルバムは1枚も持っていないのにトリビュートだけ買う私たちって、相当な変わり者よね。
今は亡き某アーティストのファンを語る2人の会話内容です。
トリビュートの類義語
「トリビュート」の類義語には音楽用語では「カバー」「インスパイア」「オマージュ」「パクり」「コピー」「無断使用」「焼き直し」などの言葉が挙げられます。
トリビュートの対義語
「トリビュート」の対義語は音楽用語ではありません。音楽用語以外では「敬意」や「賞賛」の対義語として「無礼」「失礼」「非礼」「失敬」などになります。
トリビュートまとめ
主に音楽用語として、亡くなったアーティストなどに感謝の気持ちからライブを開催したり曲をカバーしたり、或いはカバーアルバムを制作するなどが「トリビュート」です。「トリビュート」には感謝・賞賛といった意味があるのでそのまま普通に使うケースもありますが、一般的には「トリビュートアルバム」や「トリビュートライブ」といった形で知られています。