チャグチャグ馬コ(ちゃぐちゃぐうまっこ)
「チャグチャグ馬コ」とは「農耕馬への感謝と豊作を願い100頭ほどの装束姿の馬が鈴を鳴らしながらパレードを披露する、江戸時代から続く岩手県の伝統行事」です。日本はこの狭い国土の中にその地域ならではの祭りや行事が本当に多く、同じアジアでも中国・韓国・北朝鮮はここまでその地ならではの伝統行事は絶対にないでしょう。それだけ風土や国民性として神に感謝したり、豊作を願うのが自然だったようです。
この記事の目次
チャグチャグ馬コの意味とは
「チャグチャグ馬コ」の意味は以下の通りとなります。
(1)岩手県滝沢市と盛岡市で毎年開催される100頭ほどの装束をまとった農耕馬が神社まで鈴の音を鳴らしながら行進する伝統行事。
(2)岩手県伝統の農耕馬の行進から派生して、盛岡市周辺などで作られ販売される木製馬の郷土玩具の呼び名。
(3)岩手県の新民謡で、1965年に開催された岩手国体のテーマソングとして県民に広く親しまれた。
”チャグチャグ”は「鈴の音」「馬に付けて鳴らす鈴の音」、”馬コ”は「馬の子」「何にでも”っこ”を付ける東北地方ならではの方言」で、岩手県を代表する豊作や農耕馬への感謝から装束をまとった100頭ほどの馬が町を練り歩くお祭りとなる伝統行事が「チャグチャグ馬コ」です。また、この姿の馬を木製の郷土玩具にしたものや、岩手県の新民謡のタイトルも「チャグチャグ馬コ」となります。お祭りに関して深掘りすると、毎年6月に開催され滝沢市の蒼前神社から盛岡市の盛岡八幡宮までの約14キロの道のりを装束姿の農耕馬が練り歩るお祭りでありパレードで、馬には鈴が付いているので歩くと「チャグチャグ」と音を出す事から「チャグチャグ馬コ」となります。日本だけでなく世界的にも大変珍しい馬の祭りな事から、昭和53年には文化庁が「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に、平成8年には環境庁が「残したい日本の音風景100選」に選び、毎年10〜20万人ほどの観客が観覧する東北を代表する伝統行事です。
チャグチャグ馬コの由来
岩手県は奈良時代から馬の産地として全国的に知られ朝廷に貢物として献上するほどでしたが、そんな馬と人々が密接な関係であった事から守り神としても祟られるようになって江戸時代になると農民などが感謝を表す祭り「チャグチャグ馬コ」が開催されるようになります。そんな歴史から、昭和20年代になると民芸・工芸品としても木製玩具が登場をし始め、お土産としても人気商品になりました。
チャグチャグ馬コの文章・例文
例文1.6月になったら長期休暇を申請してチャグチャグ馬コなど東北観光を満喫してくる予定だ。
例文2.競馬好きとしてもチャグチャグ馬コは同じ「お馬さん」に関するイベントとして大変興味深い。
例文3.東北人でチャグチャグ馬コを知らなければモグリだ。
例文4.今日はやけに町が賑やかだと思ったら、チャグチャグ馬コの開催日だったようだ。
例文5.わんこそばと冷麺を食べたので、後は最後にチャグチャグ馬コのパレードを観れば岩手を思う存分楽しんだと言えるのではないだろうか。
「チャグチャグ馬コ」を使った例文となります。
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チャグチャグ馬コの会話例
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明日から、ちょっと用事があって出掛けるから。悪いけど仕事の方はよろしくね。
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はい、分かりました。ところで、どこに出掛けるんですか?
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岩手の方にちょっと…、そう言えば○○さんは秋田県出身だよね。それならチャグチャグ馬コって知っている?
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もちろんですよ。岩手の有名な伝統行事ですから。もしかして、チャグチャグ馬コを観にいくんですか?
職場の同僚同士の会話で、男性の方が有休を使って「チャグチャグ馬コ」を観にいきます。
チャグチャグ馬コの類義語
「チャグチャグ馬コ」の類義語には岩手県の伝統行事・祭りとして「日高火防祭」「春の藤原祭り」「盛岡さんさ踊り」「北上みちのく芸能まつり」などの言葉が挙げられます。
チャグチャグ馬コの対義語
「チャグチャグ馬コ」の対義語はありません。補足として「馬」の対義語は「牛」、オス馬「牡馬」「雄馬」の対義語はメス馬「雌馬」「牝馬」になります。
チャグチャグ馬コまとめ
岩手県を代表する伝統行事である農耕馬をパレードするお祭りが「チャグチャグ馬コ」です。毎年6月に滝沢市の鬼越蒼前神社から盛岡市の盛岡八幡宮まで装束姿の馬が鈴の音を「チャグチャグ」と鳴らす事から名付けられ、数十万人規模の観客が見守る事から東北地方で最も有名なイベントの一つでもあります。