瑠璃(るり)
「瑠璃」とは「仏教の七宝から濃い青色や美しい青色の宝石」です。例えば海を見て人が感じる色は実に様々で、子供などは素直に青や水色としますが大人になると濃い青やコバルトブルー、そして「瑠璃色」と言う人も多くなるようです。この濃い青色が「瑠璃」や「瑠璃色」として、海以外の様々な景色や物事などでも用いるのです。
瑠璃の意味とは
「瑠璃」の意味は以下の通りとなります。
(1)紫色を帯びた濃い青色である「瑠璃色」の略語。濃い浅葱色。
(2)仏教経典による七種類の宝石の一つ「吠瑠璃」(べいるり)の略語で、深い青色の美しい宝石。
(3)アフガニスタン原産の青色の鉱物「ラピスラズリ」。
(4)古代中国や日本で呼ばれていた様々な色の伝統的装飾品となるガラスやガラス工芸品で用いる古称や名称。
(5)青い羽色が特徴のヒタキ科の渡り鳥。
「瑠璃」は上記の通り複数の意味がありますが、通常は仏教の経典に記されている「七宝」の一つで美しい青色の宝石か、そこから色の表現として濃い青色や濃い浅葱色の事になります。そしてアフガニスタンが原産でラテンやペルシア文化とも密接な青色の鉱物「ラピスラズリ」や渡り鳥の一種ともなっています。要するにどれも濃い青色が特徴で、場合によっては混乱しないように色の場合「瑠璃色」とする場合もあります。また古代中国ではガラスの一種として「瑠璃」としていたので、日本でも深い青色のガラスを「瑠璃ガラス」、その製法で作られたグラスを「瑠璃ロックグラス」や「瑠璃色琥珀」と呼んでいます。このように「瑠璃」は状況に応じて意味が異なってくるので、前後の文脈などからどれを指しているのか理解をする必要があります。
瑠璃の由来
「瑠璃」の由来は、古代インドヨーロッパ語族の言語「サンスクリット」の青色宝石「バイドゥーリヤ」の音写「吠瑠璃」を略したものです。仏教経典「無量寿経」では「七種の宝」(七宝)を金・銀・瑠璃・玻璃・硨磲・珊瑚・瑪瑙として、青色宝石「バイドゥーリヤ」が「瑠璃」になります。
瑠璃の文章・例文
例文1.世間的には濃い青とするよりも瑠璃色とした方が趣が感じられる。
例文2.デスクトップ画面を単色の瑠璃にしたら気分が落ち着き、もうメンタルクリニックに通う必要はなくなった。
例文3.ゆっくり高速を巡行していたら追い越し車線を瑠璃色のスポーツカーが爆走して行ったと思ったら、その直後に覆面パトカーの漆黒セダンが猛スピードで追いかけて行った。
例文4.奮発して瑠璃色が鮮やかな江戸切子のグラスを購入し、これで毎日のお酒がまた楽しみになった。
例文5.来年2024年のトレンドカラーは瑠璃色になると、胡散臭いファッションコーディーネーターが断言していたので、捻くれた自分は絶対に瑠璃色を買わないと誓った。
「瑠璃」を使った例文となります。
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瑠璃の会話例
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これが瑠璃色のパーカーで、ほらスニーカーもお揃いにしたんだよ。どう?
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どうって…。まあ無難でいいんじゃないですか?
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この瑠璃色の美しさが分からないのはヤバいって。本当にダメだよ。センスが疑われる。
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え、ただの紺色じゃないですか? それを瑠璃色ってトレンドカラーのように…。
ファッションと色使いに独自の美学がある男性と無関心な女性の会話です。
瑠璃の類義語
「瑠璃」の類義語には「宝石」「玉」「宝玉」「緑玉石」「珠玉」「ルビー」「濃紺色」「濃青色」「ダークブルー」「コバルトブルー」などの言葉が挙げられます。
瑠璃の対義語
「瑠璃」の対義語には「石」「屑」「淡赤色」「薄い赤」「ピンク」などの言葉が挙げられます。
瑠璃まとめ
古代中国や仏教から脈々と受け継がれる伝統的な濃い青色の表現が「瑠璃」です。また、七宝の一つや渡り鳥の一種や昔ながらのガラスやガラス製品の呼び名でもあります。特に濃い青色を趣や味わい深さから「瑠璃」や「瑠璃色」とするのが一般的です。