リードタイム(Lead time)
「リードタイム」とは「開発された製品がそれぞれの現場や工程を経て納品されるまでの時間(期間)」です。物流や製造の世界で使われるビジネス用語ですが、今では宿泊や飲食業界でも当たり前なほどに浸透し、それぐらい商品などを納入する時間というのは短いほど絶対であり経費削減から収益アップに反映されます。
リードタイムの意味とは
「リードタイム」の意味は以下の通りとなります。
(1)物流業界において、商品発注から納品までの生産と輸送を含めた全ての時間や日数。
(2)製品開発・工場の生産現場・物流業界などで使われる専門用語で、ある製品が開発から生産現場を経て最後は物流業界によって納品されるまでの総合時間。
「リードタイム」はトヨタ自動車が製品の出荷を早める為の効率化を狙って導入し、それが現在は他業種まで浸透して製品や生産現場から物流業界にまで広がっています。特に物流業界が納品という最後の工程となる事から、この「リードタイム」をいかにして短縮するか様々な方法が導入されるようになりました。また、今では一言で「リードタイム」と片付けられないほどそれぞれの業界で細分化され、例えば開発現場は「開発リードタイム」、生産現場は「生産リードタイム」や各ラインの「工程リードタイム」、最後の物流現場は「出荷リードタイム」や「配達リードタイム」といった具合になります。それぞれの「各リードタイム」を短縮すると経費削減から利益増加に繋がるので、どのようにして1秒でも短縮をするかが企業全体としての鍵になっています。一方ではあまりにも無駄を省くと、それは作業員への負担が増しミスも起こりやすくなるので、ある程度の妥協が現代らしい時間短縮を踏まえた働き方なのかも知れません。
リードタイムの由来
「リードタイム」の由来は厳密には諸説あるようですが、トヨタ自動車が導入した「ジャストインタイム」と同様に始まりはアメリカのようです。アメリカの生産現場などで「リードタイム」の原型となる仕組みや概念が採用され、それをトヨタが「リードタイム」として自社に持ち込み普及していったそうです。
リードタイムの文章・例文
例文1.こうして毎日残業が多くゆとりがないのも、経済至上主義の幻想に取りつかれリードタイムにしか目がいかず、従業員などは役立たずの兵隊としか思っていない偉大なる上層部の賜物だ。
例文2.開発部は何かと理由をつけては日程を延期するが、これを末端の物流側がリードタイムを伸ばす事になったら契約は打ち切られとんでもない事態に陥る。
例文3.今後は配送ドライバーも減っていき、リードタイムの短縮などは絶対に不可能な現実が迫っているが、それでも具体的な改善策は見つからない。
例文4.新しい職場に配属されまず最初に熱血漢な先輩からリードタイムの重要性を教えられたが、その瞬間に早くもバックレと退職が脳裏をかすめた。
例文5.リードタイムを短くするのは基本メリットだらけだが、あまりにも厳しくするとしわ寄せが現場の従業員を苦しめると理解してもらいたい。
「リードタイム」を使った例文となります。
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リードタイムの会話例
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物流業界に転職しようと思って色々と調べているけど、やっぱりどの業界も大変だなー。
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それはそうよ。私のような底辺YouTuberで数万ぐらいの小遣いを毎月稼ぐのが一番気楽。
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それは実家暮らしだから生活が可能なんだろ。それより、リードタイムって知ってる?
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それぐらい常識。パソコンの読み込み時間でしょう? えっ、物流業界で納品されるまでの時間! あっ、私が言っているのは「read time」ね。
友人同士が転職や仕事について会話をしています。
リードタイムの類義語
「リードタイム」の類義語には「製造時間」「輸送時間」「開発時間」「移動時間」「製造リードタイム」「調達リードタイム」などの言葉が挙げられます。
リードタイムの対義語
「リードタイム」の対義語はありません。補足として「納品」の対義語は「受領」「受取」「受入」、「納入」の対義語は「徴収」となります。
リードタイムまとめ
製造現場や物流などで商品を発注から納品するまでの時間や日数が「リードタイム」です。それぞれの過程での「リードタイム」を短くすれば納品まで時間が掛からず、かつ必要コストも軽減されます。ですからどの企業や業界も「リードタイム」の短縮が至上命題ですが、一方ではあまりにも厳しくなると働き手が過酷な状況に追い込まれる問題へと発展するのでバランスが求められます。