三菱金曜会(みつびしきんようかい)
「三菱金曜会」とは「三菱グループの中核企業27社の会長と社長から構成される親睦会」です。巨大グループのトップが毎月1回必ず集まりランチ会をすると聞くと、外部の人間なら純粋な食事会というよりも邪推をしてしまうものです。もちろん会長・社長となると高齢なので健康や家族の事などを和やかに話しているかも知れませんが、そこは日本経済界のトップなのですから景気低迷や今後の日本という国の在り方を憂いているのではないでしょうか?
三菱金曜会の意味とは
「三菱金曜会」の意味は以下の通りとなります。
(1)三菱グループ各社の会長や社長を会員として構成された親睦会で、毎月第2金曜日に集い昼食会を開催する。
(2)日本経済に最も強い影響力を誇る巨大組織・三菱グループの中でも中核をなす大企業27社の会長と社長のみが参加する毎月第2金曜日に開催される表向きは昼食会だが、近年はグループ企業の経営不振から求心力低下が懸念される。
(3)略した「金曜会」も同義。
日本には様々なグループ企業や財閥がありますが、その中でも関連企業の売上高などから群を抜いた存在感を発揮するのが「三菱グループ」です。云わば名門中の名門でありエリート中のエリートなので、関連グループには日本を代表する有名企業の三菱商事・三菱UFJ銀行・三菱重工業・三菱UFJ信託銀行・三菱マテリアル・三菱電機・三菱地所・三菱ケミカル・キリンホールディングス・ニコン・日本郵便・三菱UFJ証券ホールディングス等々が中核を担い、その全企業数は4500社超で従業員数は87万人以上を誇ります。これだけの巨大グループの中でも前記したような中核企業27社の会長と社長のみが参加資格を持つ親睦会が「三菱金曜会」です。毎月第2金曜日のお昼に開催され、表向きは食事をとり懇談を楽しみますが、その実態は超エリートの最高決定機関として御三家の三菱重工・三菱商事・三菱東京UFJ銀行が大きな影響力を誇り、その中でも売上高でトップの三菱商事が頂点に君臨します。要するに御三家ないし三菱商事(の会長・社長)の意向に沿って中枢企業は動くので、「三菱金曜会」が日本経済を動かしていると言っても過言ではありません。また、それぞれで株式を持ち合いしたり重役など従業員の派遣などを取り決め、最終的には三菱グループの存続と繁栄が絶対となります。
三菱金曜会の由来
「三菱金曜会」が発足されたのは1954年で、終戦から三菱財閥が解体された事を受けて中核企業が結束を強める目的で始まりました。因みに三菱の前身は高知県の土佐藩が財政難に陥り、実業家・岩崎弥太郎が救済から大阪で1870年10月に経営を始めた「九十九商会」(つくもしょうかい)です。
三菱金曜会の文章・例文
例文1.三菱金曜会は確かにエリート集団だが、それでも日本経済の弱体化を防げなかったのだから、権力者と庶民の間には大きな垣根があり本質的には相いれないズレによって、双方が歩み寄るのは不可能だ。
例文2.あまりにも経済界が三菱金曜会を恐れ特別視した結果、三菱の家電や車はまったく売れず海外メーカーには太刀打ちできず、頼みの三菱UFJ銀行も海外メガバンクどころか中国・香港の銀行の足元にも及ばない。
例文3.結局のところは三菱傘下の企業は三菱金曜会に入るのが最終目的であり、それ以上の景色を見ていないので弱体化するのだろう。
例文4.誰よりも偉い立場の三菱金曜会のメンバーは、高級車にふんぞり返って毎月必ず開催される昼食会が無駄だと何の疑問も抱かないのだから、それは日本経済も疲弊して庶民の生活はどんどん苦しくなるに決まっている。
例文5.上級国民と下級国民を分断する象徴とも言える定例会の三菱金曜会だが、果たして頭でっかちなエリートが集まり超豪華なランチを食べ団欒をして、己の地位と権力に満足した上で国や国民に何かを還元することなどできるのだろうか?
「三菱金曜会」を使った例文となります。
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三菱金曜会の会話例
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あれ、今日ってもしかして第2金曜日だよね?
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それがどうしたのよ。
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しまったー。ほら、三菱金曜会! 俺もそこに呼ばれて…、運転手の代理という役回りだけど。
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お偉いさんを乗せる運転手に何かあった時の代理って事? それって殆ど無意味よね。
ドライバーの仕事をしている人とその知人の会話です。
三菱金曜会の類義語
「三菱金曜会」の類義語には「三菱広報委員会」「二木会(三井グループ)」「白水会(住友グループ)」「芙蓉会(芙蓉グループ)」「春光会(日産日立グループ)」などの言葉が挙げられます。
三菱金曜会の対義語
「三菱金曜会」の対義語はありません。補足として「集団」「グループ」の対義語は「個々」「個人」「個体」になります。また対義語ではありませんが、「三菱グループ」のライバルグループ企業は「三井」「住友」でこの3つが日本を代表する「三大財閥グループ」です。
三菱金曜会まとめ
毎月第2金曜日のお昼に開催され三菱グループの主要企業27社の会長と社長のみ参加を許される親睦会が「三菱金曜会」です。表向きはそれぞれの経営状態だけでなく政治・文化・芸術・スポーツなど様々な話題を語ったり、また関係者の講演なども開催されますが、その実態は日本経済を支える最重要グループの権力者が集うので、様々な憶測が流れても不思議ではない秘密裏な会合となっています。