「芙蓉会」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説！

芙蓉会(ふようかい)

｢芙蓉会｣とは｢安田財閥や富士銀行を中心とした芙蓉グループに属する大企業の社長らが親睦を深める社長会｣です。いくら大企業と言えども1社だけの単独な存在では他の企業グループに歯が立たないので、特に日本の場合は仲間の会社と結託して相互連携を深めて関係強化をはかる傾向があります。それでは三大財閥である三井・三菱・住友と渡り合う目的で誕生した｢芙蓉グループ｣の｢芙蓉会｣について解説をさせて頂きます。

芙蓉会の意味とは

｢芙蓉会｣の意味は以下の通りとなります。
　(1)安田財閥・浅野財閥・大倉財閥と旧富士銀行の関連企業からなる｢芙蓉グループ｣の社長らが集う親睦会。
　(2)｢芙蓉グループ｣に属する中核企業26社の社長らのみが参加する親睦会。
｢芙蓉会｣は｢芙蓉グループ｣に属するみずほフィナンシャルグループ・みずほ信託銀行・明治安田生命保険・損害保険ジャパン日本興亜・大成建設・東京建物・沖電気工業・日清紡ホールディングス・日立製作所・横河電機・日産自動車など26社の社長らが集う親睦会です。元々｢芙蓉グループ｣は安田財閥・浅野財閥・大倉財閥と富士銀行(現・みずほ銀行)の系列企業からなり、特に安田財閥の力が大きく存在感を発揮していました。安田財閥創業者・安田善次郎が亡くなると安田銀行が主体となって企業育成に積極的になったが、戦後の財閥解体や三井・三菱・住友の三大財閥が勢力を発揮する中で後れを取ってしまいます。こうした日本経済界の動きもあって、1966年に発足されたのが｢芙蓉会｣です。三大財閥の傘下に入らない企業を積極的にグループに取り組み拡大していきますが、バブル崩壊によって｢芙蓉グループ｣の企業は経営が厳しくなり現在はグループとしての協力関係は三大財閥に及びませんが、｢芙蓉会｣並びに｢芙蓉懇談会｣として定期的に開催されています。また、三大財閥の場合は縦の力関係や結束力がありますが、｢芙蓉グループ｣や｢芙蓉会｣は対等な関係性でパワーバランスがないのが利点とされています。

芙蓉会の由来

｢芙蓉会｣は1966年1月に｢富士銀行｣が中心となって発足され、現在は26社が加盟しています。また類似の｢芙蓉懇談会｣には64社が加盟していて、機関誌｢エフ｣を発行したりスポーツ会や文化会などイベントを開催するなど積極的に親睦を深めています。

芙蓉会の文章・例文

例文1.芙蓉会の影響力がもっと巨大になっていれば、日本の経済界や政財界も現在とは大きく変わっていた事だろう。
例文2.芙蓉会は元は富士銀行が中心なので、そこからフジテレビを連想すると思うが強ち間違いではなく親密な関係を長年築いていた。
例文3.三大財閥に芙蓉グループの芙蓉会と、日本の経済はこれらの大企業が全て独占しているのだからそれは学生は何が何でも大企業への就職を目指し、叶わぬなら人生終わりと諦めに入る気持ちも理解できる。
例文4.本来なら合理的でドライな関係とされる芙蓉会や芙蓉グループの方が現代らしいが、昔ながらの三大財閥の方が勢力を発揮して強い影響力を誇るのが実に日本らしい形だ。
例文5.彼は何としても芙蓉会のメンバーであるお偉いさんと知り合いになりたいと思い、囲碁や将棋やゴルフを始めて何かの切っ掛けになればとチャンスを伺っているが、まずそれは無駄な努力で終わるだろう。
｢芙蓉会｣を使った例文となります。

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芙蓉会の会話例

• 

  円安株高が進んでいるけど、景気が良くなっている感じが全くしないんだよなー。
• 

  それはそうよ。私たちの会社の給料は上がるどころか下がっているんだから。
• 

  そうだよなー。やっぱり中小企業はダメだー。どうして俺は大手企業に就職しなかったのか？
• 

  それは学歴がなくて親のコネもないんだから…、この会社だって運よく受かったんでしょう？ それに芙蓉会や白水会に属するような大企業に就職なんて夢のまた夢よ。まあ、私も就職できないけど…。

給料が上がらないとボヤく会社員2人の会話です。

芙蓉会の類義語

｢芙蓉会｣の類義語には芙蓉グループの副社長会｢芙ニ会｣、総務部長会｢芙総会｣、企画部長会｢芙水会｣などの言葉が挙げられます。

芙蓉会の対義語

｢芙蓉会｣の対義語はありません。補足として｢財閥｣は｢一族｣｢一門｣｢コンツェルン｣という意味合いなるので、対義語は｢単一企業｣｢単独事業所｣などになります。

芙蓉会まとめ

かつての安田財閥や富士銀行を中心とした企業集団｢芙蓉グループ｣に属する中核企業26社の社長らが参加する親睦会が｢芙蓉会｣です。1966年に結成されてから定期的に会合を開きグループとしての結束を確かめていますが、三大財閥よりも対等な関係を売りにする集まりなだけに逆に言うならそこまで結束力が高くなく、現在は｢芙蓉グループ｣とするよりも｢芙蓉会｣や｢芙蓉懇談会｣としての活動が目立っています。