涼月(りょうげつ)
「涼月」とは「陰暦7月である文月の異称」や「夏の夜の涼しそうな月光」や「旧日本海軍の艦名」です。大人の常識として陰暦の和風月名は覚えておくべきでしょうが、如月・水無月・師走ぐらいしか知らないですよね? だから「文月」でも陰暦7月と知らないのに、さらに異称となる「涼月」を初めて聞いた人も多いと思います。
涼月の意味とは
「涼月」の意味は以下の通りとなります。
(1)涼しく感じさせる月の光。
(2)陰暦(旧暦)7月の異称で現在の8月頃。
(3)旧日本海軍の駆逐艦「秋月型駆逐艦」の3番艦の艦名。
(4)「秋月型駆逐艦」の3番艦の艦名が転じて、艦隊育成シミュレーションゲーム「艦隊これくしょん〜艦これ〜」に登場するキャラクターである駆逐艦娘の名前。
(5)鳥取県の名産物である甘さが特徴的な新品種の梨の名称。
「涼月」は上記のように様々な意味がありますが、一般的には「涼しく感じさせる月光」と「陰暦7月の異称」になります。「陰暦」とは「太陰暦」の事で日本における「旧暦」となり、要するに7月の陰暦「文月」の異称が「涼月」です。これも普通は「文月」の方が多く用いられますが場合によっては「涼月」を使う事もあり、そこまでおかしくありません。と言うのは、例えば6月の陰暦は「水無月」ですが異称には「水張月」「鳴神月」「鳴雷月」があり、8月の陰暦「葉月」に対して「仲秋」「雁来月」「南風月」といった異称があるからです。それぞれの月や季節の特徴を語源とした異称が当時は作られ、それが現在も受け継がれているのです。そして「涼しく感じさせる月光」とは少々分かり難い表現ですが、夏の暑い時期の夜空で雲を少しばかりまとわせながらも満月となって発する光を幻想的として言い表しているようです。
涼月の由来
「涼月」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては室町時代前期の漢詩文集「蕉堅藁」などに文言が記されています。
涼月の文章・例文
例文1.令和になっても陰暦7月を涼月とするのは風流で趣がある。
例文2.祖母は毎年8月になると「涼月は暑さに気をつけなさい」といった趣旨のメールを必ず送ってくる。
例文3.今年はコロナ禍が落ち着き、全国各地で涼月を祝う祭りやイベントが開催されるが、引きこもりの自分には全く関係がない。
例文4.日本酒を飲みながら涼月の方を見上げ、何であんな子供騙しな謳い文句に引っ掛かって不正問題だらけな中古車屋で車を購入したのだと反省するが、時は既に遅く後戻りできない。
例文5.隣に住む男性は艦隊これくしょんの熱狂的なファンのようで夜な夜なゲームをしたり、涼月のボイスを大音量でかけて楽しんでいるが、少しぐらいは近所に気を遣う事はできないのか非常に腹立たしい。
「涼月」を使った例文となります。
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涼月の会話例
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まだ8月初旬だけど、少しずつ暑さのピークが過ぎていったと思わない?
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うん、そうね。もう夜はエアコンなしでも寝られるし。
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何となくあの涼月も一層涼しく感じるし、もう少しで秋だね。
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そして秋もあっという間に終わって冬になって、一年が過ぎていくのよ。
夏の暑さのピークが過ぎたという会話をしています。
涼月の類義語
「涼月」の類義語には同じく陰暦7月の異称として「七夕月」「女郎花月」「親月」「蘭月」などの言葉が挙げられます。
涼月の対義語
「涼月」の対義語には冬である陰暦12月の「和風月名」として「師走」「晩冬」「春待月」「三冬月」「苦寒」などの言葉が挙げられます。
涼月まとめ
陰暦の月を表す「和風月名」の7月「文月」の異称が「涼月」で、涼しく感じさせる月光という意味もあります。他にも艦隊や人気ゲームのキャラクターの名前でも使われますが、陰暦7月「文月」の様々な異称の一つとするのが一般的です。