「矜持」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説！

2023年10月12日

矜持(きょうじ)

｢矜持｣とは｢他人よりも能力が高いと自覚する感情になるプライドの事｣です。自尊心を保ちたいなら自分よりも劣る人と比較をすれば一瞬で優越感に浸れますが、でも物事はそんなに単純ではなく、何を比較対象にしていつまで続けるのかという問題があります。そして何度も繰り返すほど優越でも心が病んでしまうので、気が付いた時には｢矜持｣などはすっかり無くなってしまい、強烈なコンプレックスだけが残ってしまいます。

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この記事の目次

矜持(きょうじ)

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矜持の意味とは

｢矜持｣の意味は以下の通りとなります。
　(1)自分の能力を優れたものと誇らしい気持ちや感情の事。
　(2)尊大や荘重な態度をする。
　(3)自負。誇り。プライド。
　(4)｢矜恃｣とも書く。また、本来は誤読の｢きんじ｣と読む場合もある。
｢矜持｣とは自分の能力に対して良くも悪くも過剰に自身がある事です。それは例えば、同じ仕事を何十年も続ければ経験などから自然と自信が芽生えたりしますが、そのような｢誇り｣や｢プライド｣が｢矜持｣となります。ですから基本的には良い言葉なのですが、このような感情とは時として悪い方にも働くので、無駄な自信過剰は｢驕り｣として｢高慢｣であったり｢いい気になっている｣ともなります。現代においては同義となる｢プライド｣を使う方が多くなりますが、日本伝統の行事である相撲・歌舞伎・老舗料理店などでは誇りや強い自尊心として｢矜持｣を用いるのが相応しい感があります。本来なら正しいというか問題ない言葉なのですが、近年は自分達が特別であるという特権階級・上流階級・エリートといった無意識の裏返しとも誤解されがちなので、ある種の万人向けである｢プライド｣の方が大勢の人達は自然でしっくり感じてくれるのかも知れません。

矜持の由来

｢矜持｣の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代前期の儒教解説書｢童子問｣などに文言が記されています。

矜持の文章・例文

例文1.歌舞伎役者はインタビューなどで特別な存在であると矜持を声高に宣言するが、歌舞伎愛を熱く饒舌に語れば語るほど、所詮は上辺だけで先人が生きていたら悲しむような不祥事を平気で起こしては時間が経過したら何事もなかったように舞台に復帰してきて、暇を持て余した勝ち組のファンから声援を受けただけで世間全てが許したと錯覚をする傲慢さがある。
例文2.政治家や官僚は口先だけの矜持は一人前だが、やっていることは自分達の保身という時代遅れな事ばかりで、だから日本は泥船の斜陽国家に成り下がったのに誰も責任を取らない。
例文3.喧嘩3万回無敗を誇る半グレ界の伝説スターが試合に登場したが驚くほどの弱さに観客も言葉を失い、それまでの悪人顔と腕力自慢の矜持にかけて執念を見せると思っただけにとても白けた。
例文4.非正規を多くして賃金を抑え優秀な正社員は高給を与えるというのは資本主義の構造として一見正しく感じるが、その実態は負け組は派遣先の仕事に対して矜持など全く持たなくなり、正社員もいつクビを切られるか不安から消費を渋り、何より未来へ希望を無くすという資本主義の根幹を否定しているのに、税金をたっぷり懐に収める役人や政治家先生だけは腐った矜持を誰よりも持ち続け親子代々で甘い汁を吸い続けていく。
例文5.｢汚染水を薄めました｣は結果ありきな原発ムラの既成事実のようなもので、これから原発の再稼働どころか新規建設への布石でしかなく、ボーっとしている国民を騙すようなペテン技は超一流であり否定するようなものなら、巨大権力を握る組織が最大級の圧力をかけて私の正しい矜持など小さく萎んで消えていく。
｢矜持｣を使った例文となります。

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矜持の会話例

昨日久しぶりにテレビをつけたら、あの番組が…、えーと愛が地球を救うがやっていて、ああ1年が経過したんだなって思ったよ。
あのチャリティ番組も凄いよね。どんなに偽善と批判されても、絶対にやり続ける。テレビ局員のお金に対する強い矜持を感じるわ。
もっと悲惨な子はいないかーって、辛い人生を送った子を1年もかけて探して、公共の電波で紹介するんだよ。この子は大変な人生を送ってきました！でも、そんなに心配するならテレビ局に入社させて雇ってやれよ。その内、加害者遺族を集めて同じような事をやりそうだな。
これだけ愛を叫んでも、地球は救われず環境破壊は進み、日本の景気も悪くなって…、だけどそれでも愛なのよ。愛の力が偉大だからお笑い芸人やアイドルが大勢参加してギャラがたっぷり口座に振り込まれるんだから。