二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず)
誰もが1度は耳にしたことがある「二兎を追う者は一兎をも得ず」。このことわざには表現方法などにさまざまな言い回しがあり、実は間違って覚えている方って意外にも多いのです。「二兎を追う者は一兎をも得ず」についての意味や由来、正しい表記方法について詳しく解説していきます。
この記事の目次
二兎を追う者は一兎をも得ずの意味とは
「二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず)」という意味は、「二つの事柄を欲張って同時に遂行しても、結局はどちらも成し遂げずに終わってしまう」ということを意味しています。結局は両方とも失ってしまう、もしくは中途半端で終わってしまうという戒めの言葉なのです。どちらかに絞っておくべきだったと後悔する場面で利用されることが多いことわざなので、否定的に嘆くことに頻繁に利用されます。
二兎を追う者は一兎をも得ずの由来
元々はローマのことわざとして由来があるとされていますが、正確な起源は明確にされていません。このローマの説もいくつか存在しますが、代表的な説なのが、狩人のお話です。
狩りをしていた若者が二匹のうさぎに遭遇しました。一度に二匹捕獲ができたら生活が楽になると考え、二匹同時に捕まえようとしたところ、結局は一匹も捉えることができず、逃がしてしまったというところから、このことわざが生まれたとされています。
いわゆる、あれもこれもと楽をしようとする、欲を出そうとすると、どれも成し遂げられないので欲は出しすぎないという戒めの意でもあります。
二兎を追う者は一兎をも得ずの文章・例文
例文1.二兎を追う者は一兎をも得ずという言葉の通り、今は仕事か恋愛の1つに絞るべきだ
例文2.二股をかけたら、二兎追うものは一兎も得ずになり、二人にフラれてしまった
例文3.趣味も彼女も大事だが、二兎追うものは一兎も得ずになるで趣味は少しの間我慢しよう
例文4.せっかく手にした地位だが、欲張ると二兎追うものは一兎も得ずというので、今は目の前にあることだけに集中しよう
例文5.二兎を追う者は一兎をも得ずのように本業と副業を両立させようとしたら、どちらも疎かになってしまった。
欲張っていると、どちらも手にすることができないことといった戒めなので、教訓としても使えそうですよね。
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二兎を追う者は一兎をも得ずの会話例
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クレーンゲームってとれそうでとれないよな…この位置からだと、二つとれそうだけど無理かな?
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二兎を追う者は一兎をも得ずというでしょ。ここは手堅くひとつに絞りましょう。
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全然ダメじゃん。二兎どころか一兎も無理じゃん!
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うるさいわね。それじゃあ今度は二つとりにいくわよ!ほら再チャレンジ!
みなさんもこのようにして、クレーンゲームに多額を費やしたことがあるのではないでしょうか。このようにして、同時に二兎射止めるようなことはなかなかありません。二兎を射止めるようなチャンスがあれば、手堅く攻めたほうがいいでしょう。
二兎を追う者は一兎をも得ずの類義語
「虻蜂取らず」が最も「二兎を追う者は一兎をも得ず」に近いと言えるでしょう。 「一も取らず二も取らず」や「花も折らず実も取らず」、「欲す鷹は爪落とす」といったことわざも近い意味として使用されることがあります。
二兎を追う者は一兎をも得ずまとめ
「二兎を追う者は一兎をも得ず」について詳しく解説させていただきました。
本来は西洋の古くからのことわざであることも同時にご紹介させていただきましたが、このことわざは表記方法によってさまざまなバリエーションがあるとされています。是非、正しい意味と言葉で使用してみてくださいね。