ベクター(Vector)

「ベクター」とは「コンピューターグラフィックスなどで点と線で構成する『ベクターデータ』や『ベクター形式』の略語」です。厳密には直訳の「ベクトル」から様々な分野で使われている「ベクター」ですが、最も多いのがIT業界などでコンピューターグラフィックスに関連させて使われています。そのような業界や分野では常識的な言葉であり、皆さんが普段使っているパソコンやスマホの画像などにも実は密接に繋がっているので、この機会に覚えてみてはどうでしょうか?

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ベクターの意味とは

「ベクター」の意味は以下の通りとなります。
 (1)英語表記「vector」の直訳から「ベクトル」「方向量」「進路」などの事。
 (2)数学・物理学・コンピューターの専門用語で、方向量や図形のデータを表す概念となる。
 (3)IT用語でコンピューターグラフィックスなどにおいて点と線で構成された「ベクターデータ」やその形式「ベクター形式」、またその処理技術「ベクター処理」などを指す略語。
「ベクター」は英語表記「vector」で、直訳すると大きさと向きの量「ベクトル」や「方向量」や「進路」となり、さらに病原体の媒介動物やDNA実験で細胞に他のDNAを運び込む役などの意味もあります。また、数学や物理学といった分野の専門用語でも使われるなど非常に多岐に渡る「ベクター」ですが、最も多いのはコンピューターやIT業界の専門用語としてコンピュータグラフィックスの図形やイラストなどで用いられる点と線で構成された「データ型」が「ベクター」です。この「ベクター」が演算などを行う為の技術を「ベクター処理」で、点と線なので拡大しても画像が劣化しない特徴を活かして印刷やCADや機械学習などで用いられます。「ベクター形式」の代表的な編集ソフトはアドビが開発した「Adobe Illustrator」や「Encapsulated PostScript」などがあり、これらを使うメリットはデータを損失・劣化なく保存し、点と線な事から編集が容易で自由にでき、データ量を抑えられます。一方では点と線な事から複雑なリアル画像の表現は難しく、またアドビのソフトが互換性ないケースもあるのでいくつかのデメリットに注意が必要です。

ベクターの由来

「ベクター」の由来はラテン語の「運ぶ」を意味する「vehere」で、「運ぶ」は物理的なものと情報の両方がありますが、情報の方が拡大解釈をされて数学やコンピューターの分野で専門用語となりました。そしてコンピューターのデータや処理としての「ベクター」は1960年代頃から飛躍的に発展をしますが、それには1963年にアメリカの「MIT Lincoln Laboratory」が開発・発売した「ベクター処理」の図形編集ソフト「Sketchpad」が登場したのが始まりとなります。

ベクターの文章・例文

例文1.IT技術者だが、未だにベクター処理を考えると頭が痛くなって職場に行きたくなくなる。
例文2.コンピューターグラフィックスにおいてはベクターが基本であるのは間違いない。
例文3.1970年代にはベクタースキャンという図形を描画する方式も登場した。
例文4.数学のベクターとは向きや大きさを意味するベクトルの事である。
例文5.ベクター形式をドットに変換させるラスタライズによってラスター形式になる。
「ベクター」を使った例文となります。

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ベクターの会話例

  • 質問者アイコン

    イラストレーターを使ったら仕事が捗って、今までの苦労は一体何だったのかって思うよ。

  • 回答者アイコン

    普通の人はもっと早くから使うんだけど、あなたが頑固だから。

  • 質問者アイコン

    それを言うなよ。でも、確か…、イラストレーターがベクター形式でいいんだよね?

  • 回答者アイコン

    そうよ。そしてフォトショップがラスター形式ね。

「ベクター形式」と「ラスター形式」の使用ソフトについての会話となります。

ベクターの類義語

「ベクター」の類義語には「ベクトル画像」「ドロー形式」「ドローグラフィック」「ベクター形式」「ベクター処理」「ベクターデータ」「ベクター画像」「線描処理」「図形処理」などの言葉が挙げられます。

ベクターの対義語

「ベクター」の対義語には「ビットマップ画像」「ラスター形式」「ラスター処理」「ラスターデータ」「ラスター画像」「点描処理」「ピクセル処理」「矩形格子処理」などの言葉が挙げられます。

ベクターまとめ

以上が主にコンピューターのデータでありグラフィックスの図形などで用いる形式「ベクター」についての解説でした。「ベクター」は点と線で構成され、それ故に様々なメリットとデメリットがあるので状況に応じてドットで表現する「ラスター形式」も採用されています。基本的には印刷やCADは「ベクター」、写真やイラストは「ラスター」となりますが、現在は双方のメリットを活かしたハイブリッド形式も登場をしているので、近い将来はさらに優れたデータ形式が登場すると期待されています。

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