逆鱗(げきりん)
逆鱗は日常的にはあまり使う事は少ないですが、その意味は広く浸透していると思います。比較的に理解しやすい言葉ですし、読みやすく覚えやすいのも特徴です。アウトロー系の小説などでは、逆鱗や似た意味の言葉が多く登場します。そこで、今回は逆鱗を掘り下げて、意味や会話例、由来などを紹介します。
逆鱗の意味とは
「逆鱗」(げきりん)の意味は、相手を酷く怒らせた事です。また正確には、自分と同等の相手ではなく、目上の人を怒らせた際に「逆鱗に触れてしまった」等と使います。よって、逆鱗に触れさせた相手は怒り狂い、しかし当の本人は立場上何も言えずに黙っていたり、謝罪をするしかない状況となります。
逆鱗の由来
伝説の神獣である龍の体から、顎の下に生える逆さの鱗が”逆鱗”となります。この逆鱗部を触れられると、温厚な龍が激怒する事から「逆鱗」という意味になったとされています。また、「逆鱗」だけで使われるケースは殆どなく、大抵は「逆鱗に触れる(た)」という表現になります。
中国戦国時代の思想家・韓非の著書「韓非子」の「説難」編には、逆鱗を使った一文があり、これが広く知れ渡り使われるようになったとされています。
逆鱗の文章・例文
例文1.母親の大切な物を間違って捨ててしまい、逆鱗に触れた
例文2.業績が悪く、社長の怒りはマックスとなり逆鱗に触れた
例文3.逆鱗に触れない様に注意したが、ミスをして上司に怒られた
例文4.兄の車をぶつけてしまい、逆鱗に触れた
例文5.テストで連続赤点となり、父の逆鱗に触れた
相手を酷く怒らせた際に使われますが、通常の怒りとの差別化が難しいのも事実です。より強調したい際に逆鱗となりますが、第三者がその場に居ないと、逆鱗に触れるほどだったのか、個人の匙加減となります。
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逆鱗の会話例
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お酒を飲み始めて、最初は普通だったのに…
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30分もしないで語気が荒くなったでしょう?
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私が何か失礼な事を言って、逆鱗に触れたと思っちゃいました!
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大丈夫。あの人は酒癖が悪くて、何かと絡んだり逆鱗に触れたような態度を取るの。
酒癖が悪い人と飲んでしまい、その状況を第三者に相談している様子の会話となります。こういったケースでよく使われる事が多くなるでしょう。
逆鱗の類義語
「逆鱗」の類義語には、「激怒」「癇癪」「憤怒」などの言葉が挙げられます。
逆鱗まとめ
目上など立場がある人を怒らせた際の表現として、「逆鱗に触れた」という言葉があります。普段から短気な上司などもいるので、それらの人の通常の怒りとの区別が難しいですが、怒りを誇張する言葉の一つとして認識しておきましょう。