反故(ほご)
奥ゆきのある言葉が多いのが日本語の面白さ。知っているように思えて「初めて知った」と感じる表現も沢山眠っています。今回のテーマは「反故」。読み方の難しい表現をマスターして、一歩上いく大人を目指してみてください。反故の意味や由来も分かりやすく解説。
反故の意味とは
反故【ほご】は無かったものとして扱うこと、白紙に戻す意味があります。一度結んだ契約やルールをまっさらな状態に戻して、最初の位置に立ち戻るニュアンスがあります。ビジネスや日常生活でよく使う言葉です。
反故の由来
反故は二つの漢字の組み合わせから、生まれた言葉です。反には「反対側にする」故には「使
い終わった書類」という意味合いがあります。読んでいた紙を裏返すように、ひとつの出来事を元に戻す…という意味から「反故」が生まれました。言葉の成り立ちを知っていると、熟語の意味が読めるようになります。
反故の文章・例文
例文1.先日署名した契約書を、反故にしてもらえませんか?
例文2.楽しみにしていたデートを反故にされた。
例文3.新規の契約が立て続けに反故されて、営業成績が芳しくない。
例文4.そんなに反故してばかりいると、友達の信用を失うよ。
例文5.約束を反故されて、むしゃくしゃする。
日常生活でよく使う反故。決まっていた約束や取り決めを無しにする行為のため、あまり乱用すると相手の信頼を損なう恐れもあります。注意して使うことが大切です。
反故の会話例
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今月の営業成績はどうだい?
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努力していますが、あまり芳しくありません。
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A社との契約はどうなった?
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あと一歩という所で、反故にされてしまいました。申し訳ありません。
営業課に所属する、上司と部下の会話。色々な問題が絡み合い、思うように契約が成立しないこともあります。契約を反故されたら「その原因を見つめること」も必要なステップです。
反故の類義語
反故の似た言葉として、「不履行」「破棄」「不成立」「解消」「無効」「白紙」などがあります。どれも約束を取り消すという意味が入っています。
反故まとめ
ビジネスシーンでよく耳にする反故には、契約やルールを取りやめにするというニュアンスが込められています。一度取り決めした約束事を白紙に戻すのには、何らかの理由が込められている場合が多いもの。反故された事実に落胆するのではなく「どうしてそうなったのか」反省する事が良い未来を生み出してくれそうです。