一家言(いっかげん)
「一家言」はテレビ番組のタイトル、更に某飲食店名として使われているので、一部の人には馴染みが有る言葉となっています。しかし、大半の人にとっては初めて聞く言葉ではないでしょうか? それに、一見してどうも意味が分かり難いですよね。そんな「一家言」についての解説となります。
一家言の意味とは
「一家言」の意味は以下の通りとなります。
(1)その人ならではの意見や主張、論説。
(2)一つの見識をもった意見。
(3)独自の拘りや自論。
(4)持論が明確で、それを主張する強さも備わる。
独特の意見や主張、拘りが強い人を「一家言」と呼びます。他にも似た意味を持つ言葉があるので、使い方に混乱も生じますが、意見や主張があるだけでなく、それを主張する意思の強さが大事となります。極論なら、自分の意見はそれぞれが持ち合わせているものですが、それを主張するのは難しいものです。それをするのが「一家言ある」となります。
一家言の由来
「一家言」の由来として、中国の歴史家・司馬遷による「史記」の中の一文とされています。そこには、「~以て遺を拾ひ芸を補ひ、一家の言と成す」とあり、この部分から「一家言」が引用された説が有力です。
一家言の文章・例文
例文1.妻の手料理に文句ひとつないが、大好物のカレーだけは一家言が出てしまう。
例文2.出会った当初は物静かな人だと思ったが、お酒を呑むと途端に一家言な人物に早変わりする。
例文3.一家言を持っている人は、個性が強くなるので苦手だ。
例文4.新入社員が優秀なのは良いが、何かと仕事やり方に対して一家言を放つので、とてもやり辛い。
例文5.彼氏と食事に行くと、店員に対し一家言となる事が多く、それが苦痛で別れてしまった。
「一家言」を日常生活で使うのは少ないので、見慣れない例文となっていますが、この様な使い方ができます。
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一家言の会話例
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要するに、一家言がある人ってどういうタイプなの? 主張や意見があるという意味は分かるけど、それって誰も持っているし、そもそも主張や意見の言葉を使った方が分かりやすくない?
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そう言われると、こっちは何も言えないよ。でも、私はクセや個性があるのが、違いだと思っている。その場合は、一家言と使うかな?
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自己主張の際に、それが変わった主張だと一家言という事?
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うーん、そう言われると確かに使い分けが難しい。正論の意見でも、変わったと判断されたら一家言になるよね。本人はまともな意見だと思っても、第三者に一家言扱いされたら、何か可哀想だね(笑)
「一家言」の微妙な使い方、使い分けについての会話内容です。
一家言の類義語
「一家言」の類義語には、「持論」「自己主張」などの言葉が挙げられます。
一家言まとめ
「一家言」は意見や主張を意味する言葉ですが、より拘りがあり自己主張がハッキリしている際に用いられます。日常的にあまり用いられる言葉ではないですが、テレビ番組名や飲食店名で用いられるなど、拘りを主張する言葉として近年は認知されてきています。